よどがわ 映画とか

映画の感想がおおいです

ダンガル きっと強くなる 感想

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 ダンガルを観てきました。アミール・カーン主演の実在のレスリング一家を題材にしたレスリング親子師弟ものです(ダンガルとはレスリングの意味)

  インド映画でレスリング物と言えばスルタンが思い浮かびますが、やっぱり比較はされていたみたいです。ダンガルの公式サイトでも言及されてますね。

 

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 こっちの主演はサルマン・カーン兄貴ですが、彼はスキャンダルが多くて人を車で轢いたりして問題になっていたのですが最近密漁で捕まってましたね。

 スルターンはメディア化されていなくて昨年のインド映画フェスで上映されていたんですが、土の上で磨かれるインドレスリングの描写と女性のレスラーがいること、王道のスポーツものであること以外は特に被ってる要素はなかったと思いますね。

 女性レスラーも自然に受け入れられているのと、そもそも女性がレスリングをすること自体がおかしいといわれる時代の話でちがいますし。

 

 ダンガルなんですが、いくつかテーマとして描かれているものはあるんですけどどれもいい具合に映画としてなじんでいてよくできていました。

 親のエゴイスティックな夢に付き合わされる娘から競技者へ、親から離れての増長と挫折、勝利ときれいに描かれていましたね。

 親のエゴでしかないレスリング金メダルのために過酷なトレーニングを課される娘たちの姿は観ていてつらいものがありましたけど、「うちの親は家事ばかりさせて14になったら見たこともない男に嫁がせるからまだあなたたちの親は子どものことを考えてるいい親だ」というセリフをぶっ刺してくるところは配慮が行き届いていますね。正直それでもあんまりいいものとしては受け取れないです。

 現代インド的にはどう受け取られるかよくわからないですね。

 

 基本的には王道を行くストーリーで、何も考えずに楽しくみられる映画なんですが、途中途中で選手を育てる気がないのに負けると騒ぐ国に対する批判だとか、女性レスラーの金メダリストという存在が弱い立場の女性たちにとってどれだけの希望かみたいな話を入れてくるところは深み与えてる気がしますね。

 正直女性関係の話は無理やりではと思わなくもなかったですが、女性スポーツ選手ものの場合必然と言ってもいい要素といえばそうですね。いい映画でした。

 

 そういえば二人の姉妹、吉田沙保里伊調馨には負けたことあるみたいです。

 

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